2022年度事業報告
令和4年4月1日〜令和5年3月31日
学校法人 河辺学園
1.法人の概要
- 名称
- 学校法人河辺学園(昭和52年設立認可)
- 住所
- 大阪府吹田市千里山西5丁目26番1号
- 電話
- 06-6384-1024
- FAX
- 06-6384-1053
- HP
- https://naomi.ed.jp
設立する学校
- 名称
- 千里山ナオミ幼稚園(昭和32年開設 認可)
- 住所
- 大阪府吹田市千里山西5丁目26番1号
- 代表者 理事長
- 河邉美枝
- 理事
- 6名
- 評議員
- 13名
- 監事
- 2名
- 定例理事会
- 年2回開催
職員
- 園長
- 1名
- 教諭
- 25名
- 事務員
- 1名
- 講師
- 6名
- 園医
- 1名
- 調理師
- 1名
- 運転手
- 2名
- 園内整備員
- 2名
本園の特徴・教育
隣接する千里山キリスト教会初代牧師の妻、河邉 順によって設立されました。
現在の園舎は米国人建築家ウイリアム・メレル・ヴォーリズ設計事務所により設計され、特徴ある緩やかな内側への屈曲は、教師が前庭で遊んでいる園児を抱くようなイメージで園全体の安心感を印象づけています。
緑に囲まれた自然の豊かな環境の中で、学校法人法に基づき、キリスト教精神を情操教育にとり入れることで、子どもたちの心と身体の発達を考えた人間育成に努力することを目的としています。
2.教育内容
キリスト教精神を情操教育としてとり入れた保育、各学年ごとに話し合って行われる自由保育が、2本基盤となっている。
幼稚園クラス
|
満3歳児 |
3歳児 (満3歳児クラス含む) |
4歳児 |
5歳児 |
計 |
クラス数 |
園児数 |
クラス数 |
園児数 |
クラス数 |
園児数 |
クラス数 |
園児数 |
クラス数 |
園児数 |
定員 |
- |
- |
4 |
90 |
3 |
100 |
3 |
100 |
10 |
290 |
令和3年度 |
- |
- |
3 |
77 |
4 |
95 |
3 |
96 |
10 |
268 |
令和4年度 |
1 |
15 |
3(1) |
72 |
4 |
81 |
3 |
95 |
10 |
263 |
保育時間
- 月・火・木・金曜日
- 午前9時~午後2時
- 水曜日
- 午前9時~午前11時30分
- 日曜日
- 休園
土曜日は保育行事および式典がある場合は休園しない。
納付金
保育料(設備費込み)
- 年中、年長クラス 25,700円/月(12分割均等納付)
- 年少クラス 27,000円/月(12分割均等納付)
給食費
- 週2回(月・火) 1回350円 (木・金は弁当持参)
- おやつ・牛乳代 実費
入園時の費用
- 入園料
- 80,000円
- 検定料
- 2,000円
- バス代
- 36,000円/年
預かり保育内容および費用
- 月・火・木・金曜日
- 午後2時(保育終了時)~6時 1日700円
- 水曜日
- 午前11時30分(保育終了時)~6時 1日1,000円
- 長期休暇中
- 午前9時~午後5時30分 1日2,500円
(午後5時30分〜6時 延長料金200円)
未就園児クラス 満2歳児 親子教室
リトルキッズ教室
- 火曜日・木曜日・金曜日いずれか週1回
- 定員54名
- 年間30回保育32,000円 学期毎に分納納入。
※キッズ教室では、保護者の方に、子育て相談も行っています。
キッズひろば
年間の主なスケジュール
- 4月
- 入園式・進級式・保護者会総会・個人懇談
- 5月
- 各クラス参観・懇談会・五月の節句祝い・内科検診・春の遠足
- 6月
- 親子で楽しむ会(父の日)・花の日礼拝・歯科検診・歯科フッ素塗布・体操あそび(年少)
- 7月
- プール参観・ナオミまつり・お泊まり保育(デイキャンプに変更)
- 8月
- 夏期保育
- 9月
- 始園式・もみじ参観(敬老の日のつどい)
- 10月
- 運動会・秋の遠足・招待フィルハーモニー楽団鑑賞会・個人懇談
- 11月
- 収穫感謝礼拝・お店屋さんごっこ・各クラス参観および懇談会
- 12月
- アドベントパーティー(各クラス)・クリスマス祝会(年長組)・終園式
- 1月
- 始園式・おもちつき
- 2月
- 器楽演奏および合唱音楽会(年長組)・節分豆まき(各クラス)・生活発表会(年中、年少組)・個人懇談会・人形劇観劇
- 3月
- ひな祭り祝い・お別れお茶会(年長組)・ドッジボール大会(年長組)・卒園式・謝恩会・終園式
※お誕生会(毎月)・火災・地震避難訓練(年6 回)・身体測定(隔月)
幼稚園評価・自己評価(2022年度について)
1.本園の教育目標
キリスト教精神を情操教育としてとり入れた保育
すべての創造主である神の愛と恵みに感謝し、子ども自身がかけがえのない存在であることを伝え、友達も同じように大切な生命であり、共に育ちあい、分かち合う心を育成する。
各学年ごとに話し合って行われる自由保育
この多様化する価値観が存在する社会に将来生きていく園児に、「自分で考え」「自分で積極的に行動出来る」理性の発芽を目的として、自主性・自律性を培う。
「遊び」を通して、心身たくましく成長し、且つ「楽しかったナオミ幼稚園生活」の達成意識の中には、園児が獲得した、協調性・自律性・集中力が結力となって存在する様、保育や行事が計画されている。
2.本年度重点的に取り組む目標・計画
- 近年発生回数の多い災害・防犯対策を見直し、園児の安全を第一に考え職員の担当、設備活用を再確認し、マニュアルを改訂した。年間の訓練を通し、様々な事態に対し意識強化を高めるため、多様な訓練パターンを実践していく。
- AEDを使った職員の訓練を行う。
- 日々作成している「日案」「週案」および毎月の職員会議において提出される「月案」(各学年)の保育だより(保護者に配布)の内容を再確認し、園児の今の姿を十分把握しながら更なる保育の質を高めていく。
- 自園の子どもの姿を通し園の特色や保育内容が伝わるよう、HPの内容を強化し、園内外の方々に発信する。
- 保護者の意見、要望、ニーズを大切にしながら、園の体制を整えていく。
- 地域社会の中の当園としてその存在を意識し交流を高めていく。
- アレルギー対応児には、給食・おやつ等のメニューを事前に配布し事故を防ぐため、個々の書類を作成し、保護者との連携を密にとる。
- エピペン研修に参加。又子どもに関わる全ての職員が訓練し役割を決め不測の事態に対応していく。
- 園での夏期プール安全マニュアルにそって、監視強化、安全意識を高めていく。
- コロナ禍のため、緊急連絡アプリを利用し、保護者の方へ迅速で確実な情報提供行う。
3.評価項目の達成および取組状況
本園の教育目標と園児の状況
キリスト教保育の大きな愛を持って接し、又日々の礼拝を通して子どもたちは自分も友だちも大切であると感じ、思いやりの心が育まれている。
学年ごとに十分に計画されたカリキュラムの成果
- クラスごとの少人数保育を基盤にし、定期的に学年合同での保育を企画し、学年の友だちとの関わりを広げている。
- 年長児が経験する「お泊まり保育」はコロナの影響で「デイキャンプ」に内容を変更したが、「Tシャツペイント」「ウォークラリー」「夜のお楽しみ」等を通し、子どもたちは友だちと十分楽しむことができていた。
- 「仲良しランチ」はコロナの影響もあり、他学年で交流する機会を避けた。しかし、食育をテーマには各学年の年齢に合わせ様々な取り組みを行い、興味関心を広げている。
- 日々の園生活において担任以外の大人との交わり(園内整備員、バスの運転手、給食バスの先生等)も社会性の学びに広がっている。
保護者との交流にて、理解と信頼感を構築している状況について
- 当園にとって全保護者より成立している保護者会の存在は不可欠。その中より選任された保護者6名の実行委員をはじめ、各行事にはクラスの会員が係を受け持たれ、園児たちのためにサポートしてくださっている。
- 就労のために預かり保育を利用しておられる保護者に聞き取りをし、当園での意識調査にご協力いただき、預かり保育の充実を計っている。今後も働きながらでも幼稚園に通える園と、周知したい。
地域社会との連携交流状況について
- 小学生(千里第三小)の社会学習の交流や中学生(吹田第一中・豊津西中)の職業体験は、毎年行い様々な経験を学生が得る機会であるが、コロナの影響で全ての交流が中止となった。状況が改善したら実施の予定である。
- 吹田市と警察が連携した交通安全教育もコロナの影響で中止となったが、状況が改善したら次年度は教職員の防犯訓練を警察官の立ち会いで行う予定である。
- 本園年長児および教職員が花の日礼拝、収穫感謝礼拝終了後、地域の交番やシルバー人材センターを訪問している。
- 年2回、吹田消防署より消防士に来園していただき、防火についての消火活動の教示を受ける。
その他特に特色のある取組について
- 朝の自由活動(遊び)の時間は、子どもたちが好きな遊具を選び、じっくり友だちとも関われるよう工夫している。
- 園全体で活発な意見交換の場を設けている。又、夏期の研修では、自己の保育を振り返り自分に必要な学びを深め研修発表した。日常から情報交換を重要視し、日々の保育の質向上のために努めている。
- 園内の畑で育てるさつまいもやトマト、玉ねぎなど、種や苗から植物が育つ過程を観察し、収穫後は給食で調理したものを全園児で食べ、食育にもつなげている。
- 広い園庭内にある様々な樹木、木の実、野の草を身近に遊びに取り入れ、様々な生き物の観察を楽しめる様にしている。
- 「ナオミ文庫」として毎年予算を組んで絵本を購入し子ども達に絵本に親しむ機会を増やしている。
- 担任同士で子どもの日々の様子や変化をたくさん共有し、一緒に考え、充実したクラス運営を行なっている。(年少組は二人担任)
- 働きながらでも通える幼稚園を目指し、預かり保育の充実を計っている。満3歳児以前の2歳児への門戸をひろげ保育を行なう。
4.学校評価の具体的な目標や計画の総合的な評価結果
2023年度1学期終了後、実施した全職員によるアンケートに基づいて、自己評価を行いました。
(1)本園の教育目標であるキリスト教精神を情操教育としてとり入れた保育について
主な評価
- 人生の基盤となる基本的な人との関わり方をキリスト教保育の大きな愛を持って常に接し、子どもたちは、自分も友だちも大切な存在であると感じ成長している。
- キリスト教保育に基づいて子どもたちが愛されていることを伝え感じてもらえるように丁寧に関わり信頼関係を築いていく。その中で皆で挑戦する活動の楽しさを伝え子どもたちがいきいきと過ごせる環境作りを大切にしている。
すべての職員が肯定的にとらえ、子ども達の心の成長につながっている と、評価しました。
(2)学年ごとに計画された保育カリキュラムの成果について
主な評価
- 自由保育の中での自由活動(自ら選択し、関わりを深め、発見を楽しむ)と、設定保育(体操・お作法・英語・おえかき)をよりよくバランスを保ち、一人一人の成長にしっかり寄り添う姿勢で保育できている。
- 特に自由活動では、子どもたちの興味や創造性を育みながら遊びが広げられた。
- 職員間での密な情報共有を重視し、コロナ禍においての必要な援助、カリキュラムを検討し実践することができた。様々な行事を中止するだけでなく内容を変更し子どもたちの心身の成長を感じた。工夫したことでカリキュラムの見直しにも繋がった。
- 昨年度からの保育の見直しもあり、保育にゆとりを持つことができ一人ひとりと関わる時間が増えた。
- 園全体での話し合いの場を設け全職員が園児の成長や悩みを見つめ、共に考える姿勢でいる。
- 特に年長児の「デイキャンプ」「運動会」「クリスマス祝会」は個々の力と友だちとの関わりを重視し多くの力が養われ、楽しい思い出となっている。
社会のなかで生きていくための自律性、自主性、協調性、集中力 などが、学年ごとに十分に計画された保育の中で培われていると思われます。
(3)保護者とのコミュニケーションについて・・・保育者と保護者の相互理解
主な評価
- 全保護者より成立している保護者会とその中から選出された実行委員さんは、園児たちのために各行事をサポートしていただくことで、保育者と保護者の理解と信頼を深めていると思う。
- 保護者会運営委員との隔月の会議においても情報交換・共有をし、学校関係者評価として保育に役立てている。
- クラス懇談、個人懇談の実施は、園児の個性を理解し、保護者とのコミュニケーションを円滑にするなど、相互理解に役立っている。
- バス通園児が大半を占めているため、日常の保護者との情報共有を大切にし、日常の園児の様子や成長を主に共有している。
- 保護者と寄り添いながら、考えや悩みを共有し、家庭との連携を大切にしている。
- コロナ禍において保護者の来園機会が大幅に減ったが行事内容に工夫を凝らし、今までとは異なるかたちでコミュニケーションをとることができた。
保護者との交流にて、理解と信頼感を構築しています。
(4)連携・交流状況について
主な評価
- 今年度はコロナの影響で小中学生の交流はなかったが、状況が改善したら地域社会との連携・交流に役立てるよう工夫して行う。
- 花の日礼拝や収穫感謝礼拝、地域の交番やシルバー人材センターを訪問している事は地域との交流につながり、園児たちの社会勉強としても効果があると思う。
- 消防署来園による防火についての教示を受けることは、園児たちの防火意識を高めている。
行事などを通じて、地域との交流を深めています。
- 全職員は子ども一人一人の成長過程・家庭環境などの共通理解に努め、みんなで見守り、育ち合えるよう取り組み、職員会議や日々の保育の振り返りでの対話を重視することができた。
- 一人ひとりと丁寧に接し、子どもの気持ちを汲み取り、個性を尊重し、信頼関係と自信が培えるよう努めている。
- 伝染病拡大防止にむけて、掲示板を設け、隔月で「こどものけんこうだより」を配布している。
- アレルギーに対する個別対応に力を注ぐ。
- 今後、多様化する社会情勢に柔軟に対応していくと共に、保護者の様々なニーズにも耳を傾けていきたい。
- コロナ禍で保護者同士の繋がりが希薄な状況のため、保護者と共に見守っていけるような関係作りを心がけている。
- クラス運営において、子どもたちの関心があるものに着目し、子ども主体の保育を心がけた。全職員の共通理解から子どもたちが自分らしく過ごせることに繋がった。
- 緊急連絡アプリの導入、園専用YouTubeチャンネル設置等、保護者のニーズに合わせ情報発信のシステムができ、敏速で多様な情報共有が可能になった。
5.今後取り組むべき課題
保育内容について
- 満3歳児クラス導入により、低年齢児に添ったカリキュラム・環境を整え、3歳児クラスへのスムーズな移行を構築する。
- 保育内容、行事においてねらいを明確にし、全職員が共通理解のもとで保育し、援助できるよう更なる保育の質を高めていく。
- 日々の保育、行事ともに振り返りと反省を大いに行っているが、次に活かせるよう共有し実行する。また、それぞれが園外研修で学んだことを発表するなかで実際の保育にどのように活かしていくべきかの協議も継続していく。
- 一人ひとりが大切にされている事を伝え、それぞれが個性を出し合えるクラス作りをしていく。
- 職員間で情報共有し、みんなで見守り保育していく環境作り(クラスの垣根を越えたプログラム等)によって子どもも担任も育ち合える機会を作る。
- 今の子どもにあった保育の流れ、子どもの育ちを改めて考え、保育内容を柔軟に改善し、のびのびとした遊びの環境や時間を増やせるようにする。
- 質の良い遊具を多々導入し、遊びを通じて自ら構成し遊びが発展できるような環境作りに力を注ぐ。
- 図書室(ナオミ文庫)として新たに絵本を充実させたので、保育の中での活用方法を更に改善していく。
- 既存のおいも畑に加え、畑を広げ、収穫した野菜等を給食に利用するなど成長を見守り育てる事で、大切に感謝していただく気持ちを育み、園全体での食育の取り組みとしたい。
充分な管理体制への強化
- 様々な状況を想定して避難訓練を行う。(園児に告知なし等)
- アレルギー対応として職員がエピペン使用の勉強会、講習会等に参加し、理解を深め、不慮の事故を予防する。
- 今までおこなってきた不審者に対する表門と裏門でのチェックに加え、保護者許可証のチェックを強化。
- AED講習会への参加。園児や来園者の危機管理に備える。
- 定期的に園庭遊具の点検を行ない、全園児が安全で楽しく遊べるよう配慮している。
- 園児を危険から守るあらゆる施設面の充実。
- 災害避難時の対策として備蓄品等の見直しを行う。
- ICT化を意識し、園から発信する内容の質向上に務める。
- 低年齢児受け入れに際し、今まで以上に安全面を強化していく。
幼児教育・保育の無償化について
- 令和6年より、無償化制度の施設型給付を受ける新制度幼稚園に移行する。
無償化制度について最大限利用していただけるよう2歳児クラス(満3歳児準備クラス)を
充実させるため、預かり保育の利用についても改善していきたい。
その他
- 職員間のチームワークを大切にし、子どもの姿を共有し、互いに意見を交わし、高め合えるような関係作りを心がける。
- 自己の反省をもとに、職員1人1人が明確な目標を持つ。
- 保護者の方にも話しかけやすい雰囲気作りと、一緒に悩み考え成長を喜び合いながら、子どもを見守っていく。又、地域の方に対しても職員らが自ら働きかけ、地域の方にも見守っていただけるよう働きに務める。
入園募集
令和4年より満3歳児クラスの受け入れを始めたが、未就園児親子登園クラスから引き続き入園を望んで下さる方の為に親子クラスも同時に行なったり、2歳児以下の親子が集う場所を提供し(キッズひろば)コロナ禍の影響を受けて孤立しておられたご家庭の助けとなって、一人ひとりを大切に、みんなで見守る幼稚園としてアピールしてゆきたい。
6.学校関係者委員会名簿
評価委員 ご芳名
伊藤早知子 中澤純子 越馬君子 濱田直美 津村幸美 吉岡博子 田中奈智子 上村邦夫
(順不同・敬称略)
特に指摘される事項なく、妥当であると認められた。
7.財務状況
公認会計士、監査により、適正に運営されていると認められている。
監査報告

財務報告

